本日行われた参議院決算委員会、「平成23年度及び平成24年度決算に関する質疑」で民主党質疑者の一人として質問する機会をいただいたので、沖縄振興関連決算に絞って質疑を行いました。
主な質問事項は下記の通りですが、今日は普段と違って(?)、政府の姿勢を追及する質疑ではなく、沖縄振興関連事業の決算をいかに効果的なものにして、より実効性ある沖縄振興事業を実現するか、という観点で質疑しました。というのも、今回、議題となっている平成23年度及び平成24年度決算というのは、民主党政権下で組まれた予算の下で実行された沖縄振興事業で、当時私は参議院の沖縄北方問題特別委員会の委員で審議に参加していたのです。
その責任も感じながら、建設的な質疑を行いたかった、というわけです。
実際、答弁に立った山本一太・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策担当)も、予想以上に前向きな答弁をしてくれました。特に、私が指摘・提案をした、①第四次沖縄振興計画10年間の総括決算の策定、②毎年の沖縄振興関連予算の決算報告の見直し(全ての事業を一覧できる決算報告の作成)、③沖縄振興関連事業が雇用の質の充実や沖縄県民の暮らしの向上に貢献しているかどうかという観点での評価、④沖縄科学技術大学院大学と離島の学校をITネットワークで結んだ公開授業等の実施、などについて、全て大臣の責任において前向きに検討する旨、回答してくれました。
う〜ん、ちょっと出来すぎ・・・(笑)
まあ本当に前向きに検討してくれるか、何か具体的な取り組みをしてくれるかが勝負ですので、今後の検討とその後の結果をしっかりとフォローしていきたいと思います。
=================================================
参議院決算委員会質疑(2014年4月14日) 沖縄振興関連決算(平成23年度&24年度)
=================================================
1.第四次沖縄振興計画(平成14〜23年度)の総括的評価について
(質問)第四次沖縄振興計画10年間の「決算」とその「影響評価・効果分析」が存在しないが、政府の責任で策定して、その結果を今後の沖縄振興に役立てるべきではないか?
(質問)沖縄振興策は、「沖縄県民の暮らしや雇用の量と質の向上、そして将来への安心や安全の向上」を達成することが目標のはず。それらをきちんと計れる指標を用いて、毎年の沖縄振興策全体としての効果、各事業の効果をしっかり評価・公表し、次なる沖縄振興施策に活かすべきではないか?
(質問)毎年度の沖縄振興策の総体的な効果をきちんと評価する上で、内閣府実施分だけでなく、政府全体としての沖縄振興関連事業の決算をまとめて出して、きちんと予算と対比して評価分析ができるようにすべきではないか?
4.平成24年度からスタートした沖縄振興一括交付金について
(質問)沖縄振興一括交付金のハード事業の決算はどうなっているか? 各省庁に移し替えたものを、内閣府で一括して決算一覧として分かりやすく示すべきではないのか?
(質問)県として個別事業の事後評価を行って国に報告しているが、国としても事後評価システムを作る必要があるのではないか? 特に、個別の事業の達成度ではないく、事業総体としての効果を検証することを国の責任でやるべきではないか?
(質問)一括交付金の市町村分の配分方法について、平成24年度当初は、人口が多くて財政力がある自治体ほど予算を多く獲得してしまい、結果として県内格差が拡大してしまうという不満の声も出ていたと理解しているが、その後、いかに改善してきたか?
5.経済開発特区のこれまでの実績と沖縄振興への効果、今後の課題について
(質問)経済開発特区については、かなり苦戦していて、情報通信特区は順調に成果を挙げているが、特別自由貿易地域は相当に苦戦して、今、国際物流特区に衣替えし、金融は相当に苦労している。特区の有効性については、冷静な分析をして、ダメなものはダメ、いいものはさらに伸ばすといういい意味での取捨選択が必要ではないか? また、特区の評価についても、これがどう沖縄県民の暮らし、雇用の質の向上に貢献しているかでその効果を検証すべきではないか?
6.沖縄科学技術大学院大学のこれまでの成果・実績と沖縄振興(人材育成)への効果について
(質問)沖縄科学技術大学院大学については、創設前の国会審議でも、果たしてどこまで沖縄県の振興に効果があるのか、県民の暮らしの向上に役立つのかについて質疑があった。正式に開学して1年半が経過しているが、沖縄県民の人材育成や地場企業への貢献という観点で、いかなる実績を上げているか? また、県民の人材育成への貢献という観点では、北部地域や離島の子どもたちの学びの向上への貢献を期待したいが、例えば離島の学校と大学院大学をITネットワークで結んで、世界的な研究者の公開授業をやったり、子どもたちからの質問に答えたり、そういう人材育成への貢献を検討して貰えないか?
(以上)