フランスの国会議員と電子書籍の法制化について意見交換

このブログでも何度か報告してきましたが、今、私が事務局長を務めている超党派の有志国会議員による「電子書籍と出版文化の振興に関する議員連盟」では、現行の出版権を電子書籍にも対応させて、電子書籍の流通促進と有効な海賊版対策を行うための著作権法改正の議論に取り組んでいます。

今日、同様の立法措置に取り組んでいるフランスの国会議員で、元財務大臣のエルヴェ・ゲマール氏が国会を訪問されたので、中川正春会長代行や馳浩幹事長ら議連役員と共に意見交換を行い、フランスにおける電子書籍の法制化の取り組み状況についてお伺いしました。

説明を伺うと、(1)フランスの法律の内容が、紙と電子の2部構成で出版契約を結ぶことや、著作物の電子化を認めない権利を著作者に持たせるなど、現在私たち議連が検討している法律案と共通していること、(2)法案化のプロセスについても、有識者、作家、出版者の代表で公式な協議の場を設置し、意見の摺り合わせを行いながら作業を進めてきた点なども、私たちの取り組み手法と大変似通っていることが確認できました。

また、アメリカのグーグルやアマゾンなどのビジネスモデルが、消費者(読者)のことばかりを考え、著作や出版活動への正当な対価を支払う意識が低いとの指摘や、海賊版を防止する一番の対策は、出版社が電子化にもっと積極的に取り組むことだとの指摘にも、私たちも全く同感の思いでした。

最後に、今後、この電子書籍にかかわる問題の国際的なルールづくりに向けてお互いに協力していくことを約束して、貴重な意見交換の場が終了しました。今後の議連の活動にも、大いに参考になりました。

民主党「派遣労働を考えるシンポジウム」開催

今日(2月19日)の夕刻、院内で、民主党厚生労働部門主催で「派遣労働を考えるシンポジウム」を開催。私も部門の構成メンバーの一人として参加してきました。

会議には、民主党を代表して大畠幹事長も参加。冒頭、現在、政府が法案化の準備を進めている労働者派遣法の改正案が、不安定かつ低賃金の派遣労働を大幅に拡大かつ固定化してしまう可能性について、党としての強い懸念を表明。このシンポジウムを一つの契機として、今後、党を挙げて雇用を守る取り組みを展開していく決意を述べました。

そしてシンポジウムでは、まず厚生労働省より、労働政策審議会が決定した「労働者派遣制度の改正について(報告書)」の説明を受け、続いて、派遣労働を巡る諸問題について連合、派遣ユニオン、そして実際に派遣で働いている労働者の方から報告を受けました。

派遣労働者の方は、これまで24年間にわたって派遣労働者として仕事を続けてきた経験を踏まえて、その中でさまざまな違法・脱法行為が介在していた恐るべき実態について報告をしてくれました。本当に驚くべき実態で、労働者派遣法、労働基準法、その他のさまざまな労働法令違反のオンパレードなわけですが、実際、こういう悪質な派遣事業者が蔓延っていることが大きな問題なのです。

私も、「こういう悪質な事例が蔓延していることに対して、厚生労働省はどう説明するのか?」「処遇改善のために均等待遇を確保すると言いつつ、派遣先に実効性ある義務が課されなければ実現は担保されないのではないのか?」「社会保険の適用についても、派遣法の中で派遣元に対して強い義務を課していかなければ、実現出来ないのではないか?」などの疑問を投げかけ、法案化の中で実効性ある対応を行うことを強く求めました。

3月には法案があきらかになると思いますが、今回の派遣法改正は1999年以来の抜本改正で、これまでの「常用代替禁止」の原則を大きく転換する方向性であることから、成立すれば派遣労働を劇的に増やし、かつ固定化してしうまう可能性が大きいです。その一方で、処遇改善や社会保険適用、キャリアアップについては全く不十分な内容で、これでは不安定かつ低賃金の派遣労働するだけになってしまいます。

私たちは、法案の問題点をしっかり指摘しながら、むしろ民主党政権時代に成立させた平成24年度改正労働者派遣法の派遣労働者保護規制を遵守徹底させることこそ今、私たちが採るべき道であることを訴えていきます。

民主党「カフェ・デモクラッツ」再開!

本日(2月19日)午後、民主党国際局の主催で、在日外国大使館向けの意見交換の場「カフェ・デモクラッツ」を開催。私も国際副局長として参加しました。

この「カフェ・デモクラッツ」は、民主党が政権与党だった時代に、在日外国大使館の皆さんとの意見交換の場としてスタートしたもの。2012年12月に総選挙で敗北し、野党になって以降は、しばらく休止状態にありました。実は、昨年、私が国際局の活動に参加した当初も、この「カフェ・デモクラッツ」の再開について議論していたのですが、「大使館側にニーズがあるかどうか、もう少し見極めてからにしよう」と、タイミングを見極めていた経緯がありました。

結果、今日、久し振りの開催となった「カフェ・デモクラッツ」ですが、何と、予想を上回る約60ヶ国の大使館から大使や公使等にご参加頂き、大盛況でした。そして、質疑応答の中で発言を求めた方々が皆、「再開を歓迎する」「こういう機会を待ち望んでいた」と言って下さいました。いや、ホントに感激しちゃいました。

その質疑応答で、皆さんの関心はやはり民主党の政策的立ち位置、特に、現政権の経済政策(アベノミクス)や外交・防衛政策に関する考えに集中していましたね。この辺は、国際的な影響も大きいということで、大使館の皆さんも関心が強い領域なのだと思います。

今後、この「カフェ・デモクラッツ」は、月に1度のペースで定期的に開催していく予定です。政権を担った経験を持つ野党第1党として、そしていずれまた政権奪取を目指す立場としても、しっかりと諸外国の皆さんとの関係強化を図っていきます。

【お知らせ】明日!参議院ODA特別委員会で質問に立ちます(事務所だより)

石橋議員が明日の参議院政府開発援助等に関する特別委員会で質問にたつことが決まりましたのでお知らせいたします。

日時:2月20日(木)
13:00〜16:00 政府開発援助等に関する特別委員会
14:25〜14:35 石橋議員の質問持ち時間10分
質問時間は目安です。当日の進捗で多少かわることもございます。

内容:政府開発援助等に関する調査(60周年を迎える我が国ODAの現状と動向に関する件 )

TV中継はございませんが、委員会での質疑の模様は参議院インターネット審議中継で御覧になれます。↓

http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

(※これまでの委員会質疑も、こちらで見ることができます。)

みなさま応援よろしくお願いいたします!

 

持株グループ本部コムウェア在京分会の皆さんが国会見学に!(事務所だより)

本日はNTT労働組合持株グループ本部コムウェア在京分会より19名の皆さまが国会見学にいらっしゃいました。

今日は予算・決算委員会で使われる国会中継でもおなじみ、参議院第一委員会室の中も見学しました。

見学後は、たじま要衆議院議員、石橋議員と懇談。

そして吉川さおり議員が理事を務める、参議院総務委員会を傍聴!

盛り沢山な国会見学でした。

午前のお仕事を終えての見学会、皆さま本当にお疲れ様でした!

第9回印刷文化・電子文化の基盤整備に関する勉強会

本日(2月18日)午後、「第9回印刷文化・電子文化の基盤整備に関する勉強会(通称、中川勉強会)」を開催。私も構成メンバーの一人として参加してきました。

この中川勉強会は、元文部科学大臣の中川正春衆議院議員(民主党)を座長に、これまで2年間にわたって電子書籍に関する出版者への権利付与のあり方について議論を重ねてきました。昨年4月に中間的なとりまとめを行って、それが5月に立ち上がった超党派の電子書籍促進議連(私が事務局長を務めています)の基本方針につながっています。

今日の会合は、中川勉強会としては久し振りの開催となりましたが、現在、電子書籍促進議連の方で検討を進めている著作権法の改正案とは別に、将来的な書籍の登録制度やデジタルアーカイブ、さらにはその利活用のあり方についての検討を始めるために議論を再開したのです。

今日の会合では、まず私から、電子書籍促進議連を代表する立場で著作権法改正案(議員立法)の進捗状況と要点について報告させていただき、続いて、昨年4月に「出版者の権利のあり方に関する提言」を出していただいた中山信弘氏東京大学名誉教授から、その提言に含まれていた書籍の登録制度とナショナルアーカイブ構想についてのお考えをヒアリング。最後に、中川勉強会として、今後この登録制度とナショナルアーカイブ構想について議論を進めていくことを確認し、終了となりました。

情報化社会が到来する中で、日本が誇る出版・印刷文化をいかに護り、育てて行くか、今後もしっかりと検討を進めながら、具体的な政策提言を行っていきたいと思っています。

フィリピン労働雇用大臣とILO議連役員との懇談

今日(2月18日)の朝、訪日中のフィリピン労働雇用大臣、ロサリンダ・バルドスさん他、フィリピン政府関係者やILO幹部の皆さんとILO活動推進議員連盟(ILO議連)役員との懇談会を開催しました。

バルドス労働雇用大臣らは、今回の訪問で、東日本大震災の被災地・岩手県の大槌町を訪問。昨年末にフィリピンのビサヤ地方を襲った超大型台風ヨランダによって深刻な被害を受けたレイテ島周辺地域の復旧・復興に向けて、いかにして地元の雇用を回復するかについて大槌町をはじめとする被災地域の経験を学ばれたそうです。

懇談では、まずバルドス労働雇用大臣から、台風被害の状況や、その後の復旧・復興へのフィリピン政府の取り組みについて報告を受けました。被災してから100日が経過した今、最も重要な課題は、住民が生活を再建するために必要な雇用、しかも自立可能な「まっとうな雇用(ディーセントワーク)」であり、ILOをはじめとする国際機関や、日本政府をはじめとする諸外国の支援も受けながら、政府と地元自治体が協力して取り組みを続けている点を強調されていました。

レイテ島地域は、もともと被災前から失業問題や非正規雇用問題が深刻だったところ。大臣自身、そのことを認めながら「よりよい雇用を創出していきたい」と決意を述べられたことは、かつてILOのマニラ事務所(当時は小地域事務所)で仕事をしていた私にとって、大変勇気づけられる事でした。

今日の懇談には、ILOアジア太平洋地域総局の浦元義照総局長や、ILOマニラ事務所のローレンス・ジェフ・ジョンソン所長も参加。ジョンソン所長も、被災地の雇用回復に向けたILOマニラ事務所の取り組みについて報告してくれました。ILO議連としても、今後ともILOの取り組みに対する日本からの支援を応援していきたいと思います。

最後に、バルドス大臣はじめ、皆さん繰り返し「被災地に対する日本国民の支援に本当に感謝したい」と述べておられました。バルドス大臣に代わって、皆さんにそのことをご報告させていただきます!

稲嶺進名護市長をお招きしての懇談会

今日の午後、超党派議員が加盟する「沖縄等米軍基地問題議員懇談会」の今年度第1回勉強会が開催され、特別ゲストとして稲嶺進名護市長に講演をいただきました。

いや、私もこんなにも大勢の皆さんが参加するとは予想もしていなかったので、まず会場に入るなり、300人規模の座席がほぼ満杯だったことに驚かされました。外部から大勢の方々が参加されていたのですが、やはり、それだけ関心が高いテーマなのです。

そして、演題に立った稲嶺市長は、まず先般の名護市長選挙に際する全国からの熱い支援に対して御礼の言葉を述べたあと、選挙戦の状況と、その裏側で起こっていた様々な動きについて説明。「今回の選挙は、対立候補との戦いといううよりは、対自民党、そして対政府との戦いであった」と、非常に大きな「権力」との戦いであり、その戦いに沖縄の民意が勝利したことの大きさは計り知れないことを強調されていました。

そして、本当に戦いはこれからであることも強調して、名護市民の声、沖縄県民の声、そして応援してくれる全国の国民の声を背景に、あらゆる手を尽くして辺野古の新基地建設に反対していく決意を述べられました。

実際、このタイミングで、稲嶺市長のお話を直接聞けたことは大きな収穫でした。私たちも引き続き、普天間基地の早期返還と、辺野古の新基地建設撤回を求め、有志議員が連携して取り組みを進めていきます。

活動報告(インターンだより)

インターンの淺田です。

インターンを始めてから、8日目が経とうとしています。

この8日間という短い間にも沢山の新しい体験をさせていただきました。

国会議員、そしてそれをサポートする秘書、それぞれの役割の重要さを身に染みて感じました。

まだまだ残りの日程があるので、今後も全力疾走で頑張りたいと思います。

「2020-ICT基盤政策特別部会」が議論を開始します

いよいよ、情報通信(ICT)分野における規制・競争政策に関する見直し論議が本格的にスタートします。

2010年12月に決定した「ブロードバンド普及促進のための基本方針(いわゆる「光の道」構想)に基づいて、この間、(1)超高速ブロードバンドの基盤整備率100%、(2)その利活用率100%という二つの100%達成を目標に取り組みを進めてきたわけですが、その進捗状況を「毎年度の継続的なチェック」と「制度整備実施3年後の包括的検証」によって確認することも法律によって決められていました。これが「公正競争レビュー制度」というやつです。

そしてこの「3年後の包括検証」が今年行われるわけですが、これについて総務省は、1月28日、情報通信審議会に対し「2020年代に向けた情報通信政策の在り方−世界最高レベルの情報通信基盤の更なる普及・発展に向けて−」というテーマで諮問を行いました(報道発表はこちら)。

この諮問において、「答申を希望する事項」には次の4項目が掲げられています:

(1) 2020年代に向けた情報通信の展望
(2) 情報通信基盤を利用する産業の競争力強化のための電気通信事業の在り方
(3) 情報通信基盤の利用機会の確保や安心・安全の確保のための電気通信事業の在り方
(4) その他必要と考えられる事項

これを受けて情報通信審議会は、その検討を行う場として「2020-ICT基盤政策特別部会」を設置することを決定。今日、その構成員と初回の開催日が公表されました。第1回会合は、2月26日に開催されるとのことです(報道発表はこちら)。今後、この特別部会の下に専門委員会が設置されて、具体的な検討はその専門委員会で行い、折に触れて特別部会を開催して方針を決定しながら進めて行くことになると思います。

情報通信分野の未来を占う上でも大変重要な議論ですので、私もしっかりと検討の動向に注視していきたいと思います。