いよいよ、情報通信(ICT)分野における規制・競争政策に関する見直し論議が本格的にスタートします。
2010年12月に決定した「ブロードバンド普及促進のための基本方針(いわゆる「光の道」構想)に基づいて、この間、(1)超高速ブロードバンドの基盤整備率100%、(2)その利活用率100%という二つの100%達成を目標に取り組みを進めてきたわけですが、その進捗状況を「毎年度の継続的なチェック」と「制度整備実施3年後の包括的検証」によって確認することも法律によって決められていました。これが「公正競争レビュー制度」というやつです。
そしてこの「3年後の包括検証」が今年行われるわけですが、これについて総務省は、1月28日、情報通信審議会に対し「2020年代に向けた情報通信政策の在り方−世界最高レベルの情報通信基盤の更なる普及・発展に向けて−」というテーマで諮問を行いました(報道発表はこちら)。
この諮問において、「答申を希望する事項」には次の4項目が掲げられています:
(1) 2020年代に向けた情報通信の展望
(2) 情報通信基盤を利用する産業の競争力強化のための電気通信事業の在り方
(3) 情報通信基盤の利用機会の確保や安心・安全の確保のための電気通信事業の在り方
(4) その他必要と考えられる事項
これを受けて情報通信審議会は、その検討を行う場として「2020-ICT基盤政策特別部会」を設置することを決定。今日、その構成員と初回の開催日が公表されました。第1回会合は、2月26日に開催されるとのことです(報道発表はこちら)。今後、この特別部会の下に専門委員会が設置されて、具体的な検討はその専門委員会で行い、折に触れて特別部会を開催して方針を決定しながら進めて行くことになると思います。
情報通信分野の未来を占う上でも大変重要な議論ですので、私もしっかりと検討の動向に注視していきたいと思います。