皆さま、新年明けましておめでとうございます。旧年中も、コロナ禍で厳しい状況が続いた中にあって、多くの皆さまから大変温かいご支援・ご声援をいただきました。昨年は、公私ともに大変辛く、厳しい1年になってしまいましたが、皆さまの応援・激励のおがげで、なんとか踏ん張って、一年間、頑張ることが出来ました。本当にありがとうございました。
振り返ると、2021年は、あらためて政治の役割、責任の重たさを痛感させられた1年だったと思います。一昨年からの新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対し、私たちは継続して、政府・与党にさまざまな具体的提案を行い、先手先手の対応・対策を要請しました。しかし、昨夏には、過去最悪の第五波が全国を襲い、救えるはずの命が救えない状態にまで陥ってしまうなど、政治の責任が問われました。コロナ禍で、あらためて今の日本社会・経済・政治の弱点が浮き彫りになる中で、国民の命、暮らし、雇用を守る政治をどこまで実践することができたのか、自問自答する毎日でした。
昨年10月の衆議院議員選挙で、立憲民主党は残念ながら、改選前議席を大きく減らす敗北を喫しました。ただ、私たちが衆議院選挙で訴えた政策の方向性 — 新自由主義からの決別と、分配・再分配を基盤とした支え合う社会・経済への転換 — は、決して間違っていなかったと思っています。コロナ禍で顕在化した日本社会・経済の問題は、昨日・今日、生み出されたものではありません。20年以上にわたって続いてきた、行き過ぎた自助の強調と公助の弱体化が、労働者や生活者、生産者や地場の事業者の安心を壊し、格差の拡大を生み、社会的に脆弱な層を拡大させてしまったのです。資源のない日本で、最も大切なのは「人」なのに、「人」が大事にされない政治が続けられてしまったことが、問題の本質だったのだと思います。そうだとすれば、そんな政治を変革して、まっとうな政治を取り戻すのが、今、国政を担っている私たちの責務であるはずです。
昨年2月1日には、私が長年、民主化や和平の支援を行ってきたミャンマーで、国軍による軍事クーデターが発生しました。この10年余りの民主化や和平への努力をすべて崩壊させた暴挙であり、どれだけ多くのミャンマー国民の尊い命が失われ、自由や人権が奪われ、日常の幸せや将来への希望が破壊されたか・・・本当に悔しくてなりませんし、国軍に対する憤りしかありません。この間、私も、事務局長を務めている超党派「ミャンマーの民主化を支援する議員連盟」を積極的に動かして、在日ミャンマー人コミュニティの皆さんとも連携し、国軍支配に反対するミャンマー国民の代表であるミャンマー国民統一政府(NUG)との会合等を重ね、日本政府に対して累次の要請行動を行うとともに、6月には衆参国会決議を行うなど、支援活動を展開してきました。しかし、未だに日本政府の対応は曖昧なままで、今なお国軍によるミャンマー国民への武力・暴力の行使は止まらず、不当に逮捕・拘禁された数多くの方々の解放も実現していません。これが外務省外交の現実であり、限界なのかと思うと、実に暗澹たる気持ちになります。
しかし、あきらめるわけにはいきません。時の政権・権力に忖度し、おもねって、ものを言わなくなったら、私たちの存在意義はありません。人権と自由、平和と民主主義を守り、格差や差別や排外主義と闘い、社会正義を貫くのが私の政治信条であり、信念です。沖縄の民意を踏みにじって強行されている辺野古新基地建設の問題、一向に改善されない入管施設収容者や外国人技能実習生に対する人権侵害の問題、非正規雇用労働者やフリーランス労働者に対する不当な雇用上の差別の問題などなど、私たちが戦うべき不正義は山積しています。だからこそ、決してあきらめず、苦しくても歯を食いしばって、戦っていかないといけません。2022年も、信念を貫いて、活動していく決意です。
今年7月には、第26回参議院議員選挙が行われます。2010年の初挑戦以来、一貫して訴えてきた「つながって、ささえあう社会」を実現するためにも、残りの任期、全力で国政に邁進し、次なる決戦に挑んでいきます。今年も引き続き、皆さまの温かい激励・ご指導をいただきますことを心よりお願い申し上げ、また、今年一年が、すべての皆さまにとって幸多い年になりますことを祈念し、年頭のご挨拶とさせていただきます。本年もどうか宜しくお願いします!
2022年元日
石橋みちひろ