先日(3月26日)のブログ記事「民主党多文化共生議連第2回総会を開催!」の中で、去る2010年3月22日、国費送還中に死亡したガーナ国籍男性ABUBAKAR AWUDU SURAJ氏(スラジュ氏)に関する国家賠償請求訴訟で、東京地裁が3月19日、入管職員の行為とスラジュさんの死因とに因果関係があることを認定して国家賠償を命じる判断を下したことについてお知らせしました。
裁判の原告であるスラジュ氏のご遺族、そしてこれまでご遺族を支えてきた支援団体の方々は、この判決の内容について必ずしも満足はしていないものの、入管職員側の行為の不当性を認定していることなどを積極的に評価し、政府に対しても、この判決を真摯に受け止め、控訴することなく入管の対応の抜本的改善に取り組むことを訴えておられます。
すでに民主党の法務部門会議でも、本件についてすでに2度にわたってヒアリングを行っています。3月27日(木)に行われた2回目のヒアリングには法務省入管局の担当に来てもらって、控訴を断念することを訴えるとともに、(1)国費送還の実施方法に関する内規が事件後に改善されたことについて、改善前のものと後のものを資料として提出すること、(2)入管職員に対する人権教育の実施状況について、使用されているテキスト等を含めて資料提供すること、などを要請しました。
そして、3月28日(金)の午後、緊急で、3月26日の多文化共生議連総会で決定した法務省に対する要請行動を行いました。法務省側の対応は、入管局長を初めとする担当者たち。議連側は、会長である中川正春衆議院議員、事務局長の私、事務局次長の徳永エリ参議院議員、そして幹事の神本美恵子参議院議員の4名が参加。要望書の内容は、主に①控訴を行わないこと、②判決内容を真摯に受け止め、入管職員の対応や国費送還のあり方について抜本的な改善を行うべく、直ちに検討に着手すること、③抜本的な改善が実施されるまでの間、強制的な国費送還は行わないこと、の3点でした。