今日(2月19日)の夕刻、院内で、民主党厚生労働部門主催で「派遣労働を考えるシンポジウム」を開催。私も部門の構成メンバーの一人として参加してきました。

会議には、民主党を代表して大畠幹事長も参加。冒頭、現在、政府が法案化の準備を進めている労働者派遣法の改正案が、不安定かつ低賃金の派遣労働を大幅に拡大かつ固定化してしまう可能性について、党としての強い懸念を表明。このシンポジウムを一つの契機として、今後、党を挙げて雇用を守る取り組みを展開していく決意を述べました。

そしてシンポジウムでは、まず厚生労働省より、労働政策審議会が決定した「労働者派遣制度の改正について(報告書)」の説明を受け、続いて、派遣労働を巡る諸問題について連合、派遣ユニオン、そして実際に派遣で働いている労働者の方から報告を受けました。

派遣労働者の方は、これまで24年間にわたって派遣労働者として仕事を続けてきた経験を踏まえて、その中でさまざまな違法・脱法行為が介在していた恐るべき実態について報告をしてくれました。本当に驚くべき実態で、労働者派遣法、労働基準法、その他のさまざまな労働法令違反のオンパレードなわけですが、実際、こういう悪質な派遣事業者が蔓延っていることが大きな問題なのです。

私も、「こういう悪質な事例が蔓延していることに対して、厚生労働省はどう説明するのか?」「処遇改善のために均等待遇を確保すると言いつつ、派遣先に実効性ある義務が課されなければ実現は担保されないのではないのか?」「社会保険の適用についても、派遣法の中で派遣元に対して強い義務を課していかなければ、実現出来ないのではないか?」などの疑問を投げかけ、法案化の中で実効性ある対応を行うことを強く求めました。

3月には法案があきらかになると思いますが、今回の派遣法改正は1999年以来の抜本改正で、これまでの「常用代替禁止」の原則を大きく転換する方向性であることから、成立すれば派遣労働を劇的に増やし、かつ固定化してしうまう可能性が大きいです。その一方で、処遇改善や社会保険適用、キャリアアップについては全く不十分な内容で、これでは不安定かつ低賃金の派遣労働するだけになってしまいます。

私たちは、法案の問題点をしっかり指摘しながら、むしろ民主党政権時代に成立させた平成24年度改正労働者派遣法の派遣労働者保護規制を遵守徹底させることこそ今、私たちが採るべき道であることを訴えていきます。