今日(2月18日)の朝、訪日中のフィリピン労働雇用大臣、ロサリンダ・バルドスさん他、フィリピン政府関係者やILO幹部の皆さんとILO活動推進議員連盟(ILO議連)役員との懇談会を開催しました。

バルドス労働雇用大臣らは、今回の訪問で、東日本大震災の被災地・岩手県の大槌町を訪問。昨年末にフィリピンのビサヤ地方を襲った超大型台風ヨランダによって深刻な被害を受けたレイテ島周辺地域の復旧・復興に向けて、いかにして地元の雇用を回復するかについて大槌町をはじめとする被災地域の経験を学ばれたそうです。

懇談では、まずバルドス労働雇用大臣から、台風被害の状況や、その後の復旧・復興へのフィリピン政府の取り組みについて報告を受けました。被災してから100日が経過した今、最も重要な課題は、住民が生活を再建するために必要な雇用、しかも自立可能な「まっとうな雇用(ディーセントワーク)」であり、ILOをはじめとする国際機関や、日本政府をはじめとする諸外国の支援も受けながら、政府と地元自治体が協力して取り組みを続けている点を強調されていました。

レイテ島地域は、もともと被災前から失業問題や非正規雇用問題が深刻だったところ。大臣自身、そのことを認めながら「よりよい雇用を創出していきたい」と決意を述べられたことは、かつてILOのマニラ事務所(当時は小地域事務所)で仕事をしていた私にとって、大変勇気づけられる事でした。

今日の懇談には、ILOアジア太平洋地域総局の浦元義照総局長や、ILOマニラ事務所のローレンス・ジェフ・ジョンソン所長も参加。ジョンソン所長も、被災地の雇用回復に向けたILOマニラ事務所の取り組みについて報告してくれました。ILO議連としても、今後ともILOの取り組みに対する日本からの支援を応援していきたいと思います。

最後に、バルドス大臣はじめ、皆さん繰り返し「被災地に対する日本国民の支援に本当に感謝したい」と述べておられました。バルドス大臣に代わって、皆さんにそのことをご報告させていただきます!