12月14日(日)に投開票が行われた総選挙、民主党にとっては大変厳しい結果に終わりました。

正直なところ、解散直後は、もう少しご支援をいただけるものと期待し、むしろこの大義なき総選挙を、反転攻勢のきっかけにしていけるのではないかと考えていました。しかし結果は厳しかった・・・。

安倍政権の個別政策、例えばアベノミクスの失敗、集団的自衛権の行使容認や特定秘密保護法の強行採決、労働者保護ルールや社会保障の改悪、原発やTPPの推進などについては、多くの有権者が疑問を持っていたことには間違いなかったと思います。しかし、民主党が、その批判や、別の道への期待の受け皿になることができませんでした。このことは、低投票率の中で、組織力をもつ共産党だけでなく、維新の党が一定の支持を維持したことにも象徴されていると思っています。

いくつかの課題を認識しなければなりません。

一つは、民主党の政策がいまだ曖昧で、確固たる方向性と具体的政策を示し切れていないこと。二つは、強力なアピールを欠き、党としての存在感を示すことができなかったこと。三つは、多くの選挙区で候補者を擁立できなかったこと。これは比例票にも大きく響きました。四つは、野党間の候補者調整が有権者にも支援者にも浸透しなかったこと。そして五つは、投票率が戦後最低を記録したこと。国のかたちを決める衆議院議員選挙で、投票率が52%というのは、やはり危機的な状況で、具体的対応が必要です。もし本当に安倍首相が、低投票率を狙ってこの時期の解散と拙速な投票日設定を決断したのであれば、その狙いはまんまとはまったことになりますが、民主主義を危機に曝したことには大いなる責任を感じて貰わなければなりません。

一方で、今回の選挙戦を通じて、民主党にとって大きな成果もありました。

それは、民主党の進むべき道が明確になったこと、そしてそれを、多くの候補者が共有し、ともに訴えることができたことです。私たちは、かねてから「民主党再生のカギは、党としての立ち位置を明確に示すことだ」と内外で主張してきました。綱領に明確に掲げられている「私たちは、働く者、生活者、消費者、納税者の立場に立つ政党である」からこそ、その政策は、正しい雇用、安心の社会保障、そして平和と協調を基盤とした「共に生きる社会」の創造をめざすものでなければなりません。今回の選挙戦では、暴走する安倍政治への対抗軸として、あらためて私たちの立ち位置を確認することが出来たのではないかと思うのです。

今回、大変残念ながら、海江田代表が議席を確保することができず、代表を辞任されることとなりました。まずもって、この2年間、火中の栗を拾い、大変厳しい環境の中で党を引っ張ってきて下さった海江田代表に、心からの敬意を感謝を申し上げておきたいと思います。その上で、これから新しい党代表の下での新体制を早急に確立し、来年の通常国会並びに4月の統一地方選挙に臨んでいく体制を整えていかなくてはなりません。

明日、12月17日(水)に、民主党の両院議員懇談会及び総会が開催され、そこで新代表選出の手続きが確認されることになります。すでに報道で流れている通り、今回は国会議員だけでなく、党員・サポーターを含めた開かれた代表選挙となる方向にいきそうです。当然そうすべきだと思っています。むしろポイントは、上に述べた通り、民主党の立ち位置を強力にアピールし、これから進むべき道を、迷うことなく、ぶれることなく、その先頭に立って突き進んでいただけるリーダーを選ぶこと。それが出来るかどうかが、これからの民主党の反転攻勢にも大きなカギを握ると思っています。

今から、ここからです。がんばります。引き続きのご支援をどうか宜しくお願いします。