いやいや、初めて経験しました、永田町の「解散風」!
おとといの月曜日には、まだまったくの「そよ風」程度だったのに、昨日の朝から急に風が強くなり、午後には早くも「暴風圏内」に。すると、今日はもうすっぽりと台風の目に入ってしまった感じ・・・と言えば、この解散風の発達模様をご理解いただけるでしょうか?
前回、2012年暮れの総選挙の時は、皆さんもご記憶の通り、11月14日に当時の野田総理と安倍総裁との党首討論が行われ、そこで突然、解散が口に出され、そのまま解散になったので、今回とはまた全く違った展開だったのです。なので、初めてこういう形で解散風なるものを経験したことになったわけですね。
いや、それでも昨日までは、私自身、「いや、そうは言ってもないだろう・・・」と思っていた(思いたがっていた?)のですが、さすがに今日の展開になると、「こりゃ、もう・・・」と思わざるを得ない状況になってしまっています。しかし、本当にこのまま解散になるとすると、どう考えても、全く大義名分のない「失政隠し解散」と断ぜざるを得ません。
安倍総理は、安倍政権を長らえさせるためだけに、このタイミングで、自ら「国民のために重要な法案」と宣言していたいくつもの法案を全て犠牲(廃案)にして解散を断行することになるわけです。第2次改造安倍内閣の閣僚の「政治と金の問題」続出や、アベノミクスの失敗、そして集団的自衛権の行使容認の暴挙など、自らの失政を覆い隠してしまうために、です。「地方創生」も、「女性の活躍」も、安倍総理にとっては選挙対策以上のものではなく、本気で実現したい重要テーマではなかったのでしょうね。
今日、衆議院の厚生労働委員会は開催されず、与野党の理事の話し合いで、感染症対策法案など緊急性の高い法案の審議を優先させることを確認しました。つまり、派遣法審議は先送りになったわけで、実質的に今国会での成立はなくなり、廃案になることがほぼ確実になりました。先日の私自身の質疑も含め、これまでの国会質疑でとんでもない欠陥法案であること、そして塩崎厚生労働大臣が全く法案の中身を理解していないことが明らかになっていて、廃案は当然とも言えます。
しかし、与党は間違いなく、来年の通常国会でまた出し直してくるでしょうから、私たちの闘いは続きます。もしこのまま、大義のない解散総選挙に突入するのであれば、私たちは正々堂々、安倍政権による「労働者保護ルール改悪政治」を糾弾し、暴走に歯止めをかけるために闘っていきます。